トワイライトエクスプレス瑞風の実力 フルアクティブサス効果の検証を試みる

トワイライトエクスプレス瑞風に専ら運用されている８７系気動車には、フルアクティブサスペンションが装備されています。

ご存じのとおりトワイライトエクスプレス瑞風は、ＪＲ西日本を代表する列車であり、その乗り心地も最新技術によって高いレベルで実現されています。

新幹線に採用されているフルアクティブサスペンションは、高速でのコーナーリング時の姿勢と細かな振動レベルの揺れに的を絞っていて、路盤がしっかりした新幹線規格の軌道上での乗り心地の改善を図っています。

対して、８７系気動車のフルアクティブサスペンションは、トワイライトエクスプレス瑞風として、地方路線を行脚しなければならない使命を帯びていますので、ローカル線の軟弱路盤や制限速度の低い急な分岐が存在する軌道上でも、高いレベルで満足できる乗り心地を目指しているものと思われます。

トワイライトエクスプレス瑞風の客室内にはバスタブがありますから、お湯がこぼれるような揺れは許されませんし、食堂車で提供される飲物やお鍋がこぼれるような揺れも許されません。

現実には就寝時間帯は停泊していますが、寝台列車として安眠できる揺れの少なさである必要にも迫られます。

もちろん運転士の技術に依るところは大きいでしょうが、それを強力にサポートする機能としてフルアクティブサスペンションが装備されているのです。

実際に乗ってみれば効果を体感できるのかもしれませんが、残念ながら乗ることができるチャンスも甲斐性もありませんので、走行する姿を外見で判断して効果を検証ができないものかと思い、手元の映像を駆使して検証を試みました。

トワイライトエクスプレス瑞風の山陰コース（上り）と山陽・山陰コース（周遊）の場合、山陰本線を京都に向かう際には、綾部駅の２番線を通過します。

実は、この綾部駅は、本線通過線として使用するにもかかわらず、制限３５ｋｍ／ｈの分岐を２つも連続して渡らなければならないのです。

これは格好の動揺防止制御が検証できる場所だと思ったんです。

この綾部駅の２番線を通る他形式の車輌との揺れ比べを映像にしてみました。

いかがでしたか？

結局、外観から眺めただけでは、優秀な制御の様子をハッキリとは見比べることはできませんでしたが、なんとなく揺れ方も違うような気はするので、、乗っていると恐らくはハッキリと体感できるんじゃないかと思いますよ。（笑）